アキラ No.12

アキラ No.12

「綾も、琴美も、唯も、皆、アキラの雰囲気に飲まれてるじゃん。・・・」
この連鎖的な女性達の行動にママは確信を持って言った。
俺が、綾の胸に触った事は許せなかった琢己だが、唯の引越しに綾が来るのを
聞いたので、琢己の俺に対する敵対心は薄れていったようだ。

——-<回想>—-
目の前の美里の口は封じた。
しかし、ちょっと惜しい気もしている。
「ねえ、アキラさん。
「来週の火曜日、また遊びに行かない?」
「あの新しく出来たビルの中のフレンチエスコートしてよ!」
「アキラさんが来る前に美里ちゃんと、話してたの。・・・」
香が言った。
「そっかあ~、じゃあ、美女二人連れて行くかな?・・・」
「ねえ、美里ちゃん、アキラさん良いって。・・・」

「あっ、うん、行こ行こ。」
おとなしくなっていた美里が返事をした。
しかし、おとなしさは変化してない。
こりゃあ、いいもんだと少し安心した。
俺は、恵まれているのか、地元の大学そして地元で就職しているので、家賃や
光熱費の心配はない。
だから給料だけで十分、目の前にいる二人をエスコート出来るお金にも余裕があった。

——-<回想>—-
唯の引越しの日、琢己は2トンのトラックに乗り、俺を迎えに来た。
助手席に乗り、教えてもらった唯のアパートに向った。
そのアパートは結構古く、2階の唯の部屋へは、玄関を開けると、目の前に天まで
続きそうな階段があった。