陰陽師 導きによる解明

陰陽師 導きによる解明

「まだ、あります。」

「結婚して間もなくこの家を建て、それまでは、その近くに住んでましたが、ここに引っ越してからは、その道を通らなくなりました。」

「そして、ある日、仕事から帰ると、私宛に女性の方から電話があり。・・・」

「その女性は、アルバムを見ていたら、私の事を思い出し、懐かしくて電話したって。」

「その電話を受けた家内は、2~3日したら電話があるって?・・・」

「そうそう、そんな電話があった、あった。」
家内も思い出したようだ。

「それで、写真をとった女性はあまり記憶がないため、友人の悪戯だと思い、後日、友人宅に遊びに行きました。」

「その友人宅も、その川の近くです。」

彼は、黙って私の話の一部始終を聞いていた。

「それでは、除霊をお願いします。」
彼にお願いした。

「わかりました。」

「では、早いほうがいいですね?」

「明後日では?」

「ご主人様の仕事が終わってからにしましょうか?」

「それなら、私も強い時間ですから、そのほうが良いです。」

「それと、もう霊たちが騒いでいますから、今まで以上に、悪さをしてきますよ!」

「十分、気をつけて下さい。」
彼の話では、今日ここまでに来る間、危険な目にあったという。それは、私に取り憑いている霊が、彼との出逢いを避けるためらしい?

「守護霊様が強力な力があるため、これまでで済んだのでしょう。」

「感謝なさい。」

「除霊は、私の守護霊様の力と、陰陽道で学んだものと、ご主人様の守護霊様のお力をお借りします。」

「この阿倍野晴明氏の残された方法で、ご主人様の除霊を行いますので、除霊が終わったら、守護霊様と、京都の阿倍野晴明神社、そして八坂神社、後は、上賀茂、下賀茂神社にお礼に行ってください。」

こう説明してくれた。

「陰陽道を理解するには、単行本やビデオでもよくわかります。」

「詳しく知りたいのなら、そういったもので理解して下さい。」

「また、奥様とご一緒にいかれたらどうでしょうか?」
私と、妻は頷いた。

「そうですね~?」

「私も、一人お手伝いしていただかないといけないので、奥様もご一緒に除霊の儀式に参加して下さい。」

「というのも、ご主人に取り憑いている霊を成仏させるのに、奥様の体を使わせて下さい。」

「はい?」
家内が聞いた。

「ご主人様の体から追い出すのに、奥様の体もつかいます。」

「はあ。」
家内は言っている意味がわからないようだ。

「TVでやってたじゃないか?」

「霊が取り憑いている人の、お母さんとかからも出るとかって。・・・」
私が妻に話した。

「なるほど。」
家内は、半信半疑である。

「とにかく、ご主人様は、お気をつけて。・・・」
この言葉を残し、彼は帰っていった。

「気色わるいなあ~?」

「何が?」
妻が聞く。

「当たってるんだよ、俺にしかわからない事が。・・・」

「それに、あの生霊も。・・・」

「そうかなあ~?」

「でも、お父さん、その女性とはマジに、何もなかったの?」

「失礼だなあ、あるわけないじゃん。・・・」

「あっちは、さっさと結婚したんだよ?」

「それに二人で逢った事もないし、それと、優しい言葉をかけたつもりもない。」

「仮にあるのなら、もう一人の女性だよ。」
「そっちには、同じ年という感覚で、気があってたからなあ~。・・・」

「うん、そうだよね~。」

「俺が車を運転する時は、後ろの席は浩二が座ってばかり。」

「俺の後ろにいるから、浩二に災いがあったのかな?」

「そうかも?・・・」
気がつけば、深夜になっていた。
気になる事がいくつも出てきて、ここ最近は、こんなに遅くまで起きている事も多い。

しかし、本当にその霊の仕業なら、もう少しで楽になれる。
安心感が漂ってきた。

食事も終わらせ、遅い時間にベッドに入り、休んだ。

「お前を、お前の親族を末代まで呪ってやる~。」
「お前のやっている事は、全て邪魔をしてやる~。」
当然ながら、その晩も恐い夢を見た。

しかし、明日には、除霊するということもあり、目覚めはそこまで悪くはなかった。

(つづく)